GS1250ADV SUGURU’s DIARY

還暦超のアルピニスト・バイク乗りの極めて平凡な日常

草野心平記念文学館

 東北(日本海側)および北陸方面の道路状況が二輪車にとっては厳しくなる前に、そろそろ今年最終の機会かなと思い、イーハトーブへ出かけようと目論んでいました。目的地は「宮澤賢治記念館」です。5年前の賢治生誕120年の2016年に訪れて以降、久しく訪ねていないのです。定年を迎えたら真っ先に行って、1週間ほど滞在しよう…と目論んでいましたが、ご承知のとおりのコロナ禍が席巻し、延期となっているのです。
 わたくし、岩手花巻へ行くには、上越・新潟・酒田経由で行くことに決めているのですが、休みがとれた10、11日は北陸・東北方面の天気は雨・雷雨の予報。天気図見ると太平洋側はばっちり好天。そんなヘタレな理由でお恥ずかしいのですが、今回は福島県浜通り(太平洋側)のいわき市にある「草野心平記念文学館」に目的地を変更しました。宮澤賢治を世に出したのは草野心平であるという一面もありますので、目的地としては異存ありません。かねてより大好きな詩人ですし、小中学校国語の教材でもたくさんの作品が取り上げられています。「春のうた」なんて日本国民もれなく親しんだ詩だと思います。私もいろいろな作品を児童生徒と読み味わう国語の授業をしました。様々に想像を膨らませることのできる詩作の数々は、児童生徒の興味関心を惹きつけるものばかりでした。
(※6年前に職員あてに書いていた通信に、草野心平のことを書いたものがありましたので、画像掲載します)
 記念館は心平の生家に程近いところに建てられています。建物全体が大地に溶け込んで、故郷の大地と同化したかのような外観です。屋上…というか館の上は緑化されていて、スロープを歩いて上ると、周囲の山並みの大パノラマが広がっています。
 館内もたいへんに趣向が凝らされていて、心平の気配が濃密に立ち込めています。ユニークなのは、心平がやっていたという居酒屋(その名も「火の車」)の再現展示があり、品書き、調度品、酒器など、すべてそのままに再現されているといいます。心平の肉声による詩の朗読を聴き味わうこともできます。蛙語の原文の朗読…うーん味わい深いです。
 こんな素敵な記念館の鑑賞を、ほぼ貸し切り状態で楽しむことができました。
 来館者が「詩作」することができ、作品はパネルに画像保存されるという趣向もあります。再訪する時、自作の詩を見つける楽しみがあるそうです。
 素敵なひと時を味わうことができたことに心より感謝です。

こちらは文学館提供写真です。正門の様子ですね。

こちらも文学館提供写真です。 館内は撮影不可です。
大変に凝った趣向の館内構成でした。

 

これはワタクシ撮影。 エントランスホールです。
この反対側は一面ガラス張りの壁面になります。

心平が眺めていた景色そのものということです。
たおやかな山並みが一望できます。

 

ほぼ貸し切り状態で、駐車場に来客の車はほかにありませんでした。

学校職員あてに書いたものです。
この文中、賢治の詩「春の修羅」という記述は誤植です。
春と修羅」ですので、お詫びして訂正いたします。