GS1250ADV SUGURU’s DIARY

還暦超のアルピニスト・バイク乗りの極めて平凡な日常

阿蘇くじゅう やまなみハイウェイ  瀬戸内 しまなみ海道   九州・四国への旅  二日目 その②

 クシタニカフェ前で待つこと暫し、私とほぼ一緒のGS-Aを先頭に5台のバイクがやってきました。モトライドツアーズの友枝さんの先導で、早朝に熊本を発ってこられました。モトライドツアーズからは、もうお二人(田邉さん、上妻さん)ご一緒いただいていました。
 いずれも阿蘇を愛し、その魅力を知り尽くしたベテランライダーです。よろしくお願いします!
※ モトライドツアーズ https://motoridetours.com/

 

 島根からお越しのFさんは、なんとまだ納車したてのK1600GTでの参加です! 同じGS-Aに乗っておられたのですが、「6気筒を体感したい」ということで乗り換えられました。明るいカラーリングの1600GT…いいですね! もうお一方島根からの参加はKさんは、先日のビーナスラインでもご一緒させていただきました。「レブル1100ってあんなに走れるんだ!」と思うほどスロットルの開けっぷりも見事な女性ライダーです。
 今日のメンバーが揃いました。どうぞよろしくお願いします!

 

 友枝さんを先頭にして、Kさん、Fさん、ワタクシ、田邉さん、上妻さんのオーダーで、この日は終日走りました。
 さて、合流後に初めに向かったのは大観峰です。阿蘇外輪山の一角であることは知っていましたが、訪れるのは初めてです。「阿蘇随一のビュースポット」と言われるだけあって、360度の大パノラマが広がっていました。阿蘇市の俯瞰、阿蘇五岳とくじゅうの峰々が一望のもと! とくに「阿蘇五岳」の姿は、「涅槃像」と呼ばれている通りです。お釈迦様の寝姿を見ることができました。普段、南北アルプスや中部山岳の景観に親しんでいる自分にとっては、山容も地形も植生も…様々な違いのある自然景観に魅入られる思いでした。

 

阿蘇外輪山とカルデラの景観

カルデラの底に広がる市街地

阿蘇五岳の姿はお釈迦様が横たわっているように見えます。
大観峰にて。
信州人には暑い日だったので、ラリースーツを背負っています。
FさんKさんとのスリーショット。

本日の行動を共にした仲間たち。
足並みが揃っていて、全く違和感なく走ることができました。

 それにしても阿蘇外輪山のカルデラの規模の大きさ…。現在の阿蘇市ほか人々が暮らしているところは、かつての大噴火で生まれたカルデラの底ということですから、考えてみれば驚くべきことですね。人類の単位と、地球規模の地殻変動の単位は全く比較にはならないとは言え、再び阿蘇火山の大噴火みたいなことがあったらと思うと…。まあ、数万年~何十万年後ということなんですよね。その頃、今の人類はどうしているんでしょうね。 

※ もっともーっとくまもっと
 大観峰 https://kumamoto.guide/spots/detail/211


 さて、お次はランチタイムです。ソロツーリングでは絶対にわからないであろう裏道、しかも走りやすく快適でもある道を、知り尽くした方の先導で走っていく安心感といったらありません。これから行くお店も、事前に予約しておいていただいています。
 案内していただいたお店は「ケニーズ・カフェ」。昭和のライダーであればすぐにピンとくると思いますが、「ケニー・ロバーツ」に所縁のあるお店なのです。
※ ケニー・ロバーツ
https://bike-and-life.com/famous-riders/racers/king-kenny-roberts-american-super-rider/

 阿蘇山ろくの高森町(長野県にも下伊那郡に同名の町がありますね)にあった閉校した小学校の校舎を利用しています。店内は明るく落着いた雰囲気です。数台のマニアックなバイクが展示されているほか、キング・ケニーの写真が多数展示されています。料理もボリュームたっぷり。あたたかく手作り感満点で、本当に美味しくいただきました。ご主人も実に温かいお人柄の方です。以前は別の場所にお店があったのですが、移転するにあたって、常連の皆さんが集い、みんなで内装や照明の工事をしてくれたと語られていました。ご主人のお人柄によるものですね。居心地のいい時間と空間でした。ありがとうございました。

ケニーズカフェの看板   店内には味わい深いバイクが数台
閉校した校舎を利用した店内には、
ケニー・ロバーツに関する展示室がありました。
ファンにはたまらないでしょうね。

※ 熊本 山中にライダーが次々訪れるカフェ(朝日新聞デジタル記事)
https://www.asahi.com/articles/ASMBZ3WMKMBZTLVB006.html
※ ASO Kenny's Cafe
https://travel.yahoo.co.jp/kanko/spot-00007980/


 美味しいランチを頂いた後、一同は阿蘇中岳火口へと向かいます。
 目的地に至るまでの道も、前後左右に広がる景観も、本当に素晴らしいものばかりでした。

米塚の景観。過去の噴火による墳丘です。


      

 ルート上から眺めた「米塚」〔約3300年前の噴火で形成されたと言われている、おわんを逆さまにしたような美しい形の墳丘〕の均整のとれた姿。「草千里ヶ浜」では、噴煙を上げる中岳を背景にして馬が悠々と歩く姿に心打たれました。絶対ダメですが、GSで走れたらいいなあ…とも思いました。

 

草千里が浜  伸びやかに広がる草原 
GS-Aで走ってみたくなりますね。絶対ダメですよ!

 

 さて、阿蘇中岳火口です。
 噴火活動で長らく立入規制がなされていたのですが、なな何と…

「令和4年11月9日9時から火口見学を一部再開(Bゾーン)します」

私たちのツーリング日の9時から規制解除になったのでした!
何たるラッキーなことでしよう!

令和3年10月20日の中規模噴火により火口周辺のガス検知器、火口監視所、転落防止柵等が破損、噴火警戒レベルが1に下がった令和4年4月15日から火口周辺概ね1キロ範囲の立ち入りを禁止する「自主規制」を継続し、関係機関と協力しながら早期の火口見学再開を望む声に応えるべく、復旧工事等を進めてきたところです。「本日、阿蘇火山防災会議協議会において、火口周辺の安全設備、体制等を確認したところ、令和4年11月9日9時から1年1ヶ月ぶりに火口見学を一部再開(Bゾーン)することとしましたのでお知らせします」(11/7)

 先ほどまで「阿蘇カルデラ」の外輪山の一角(大観峰)にいたわけですが、いまはそのカルデラ内の中央にそびえる阿蘇五岳根子岳高岳・中岳・烏帽子岳杵島岳)のうち、活発な活動を続けている中岳の火口に来ています。直径600m、深さは130m。周囲4キロの巨大な噴火口を目の前にして、その白い噴煙を上げている様子は圧巻でした。ほんの4時間くらい前から立入規制解除とは! 本当にラッキーでした!

私たちの訪れる5時間ほど前から規制解除になりました!

避難用のシェルターが多数…。

火口からは白い噴煙が上がっています。


※ もっともーっとくまもっと 阿蘇中岳火口

https://kumamoto.guide/spots/detail/209

 見学後はレストハウスで「火山灰ソフト」をいただきました。グレーの妙なソフトですが、もちろん本当の火山灰であるはずはなく、「黒ゴマ」によるニュアンス付けですのでご安心を!

 

 阿蘇の山々に別れを告げ、どこをどう走ったかは説明できませんが(知り尽くした友枝さんでなければ案内できない道…)、阿蘇の伏流水が噴出している「白川水源」に立ち寄りました。 ここは、環境庁「名水百選」に選ばれている水源です。常温14℃の水が毎分60tも湧き出ているそうで、熊本市内を流れる白川の源です。水は自由に持ち帰ることができます。近くの売店には、空のペットボトルが販売されていました。
※ もっともーっとくまもっと 白川水源
https://kumamoto.guide/spots/detail/219

 

 続いて、これもどこをどう走ったか再現できませんが、本日の終了点である熊本市街へ出るにあたって、1日の走りの締めくくりとして「ケニーロード」を選んでいただいていました。このあたり、モトライドツアーズのスタッフの皆さんが、いかにバイク乗りの心情を深く理解しているかを感じずにはいられません。展望ポイントからは、夕景に輝く阿蘇の山々と本日走破してきた道を見渡すことができました。
※ ケニーロード https://www.bikejin.jp/column/touring-16796/

 ケニー・ロードの展望台で夕景を堪能したのち、熊本市街へと向かう道で日が暮れました。道を知り尽くした先導者がいてくれるというのは、本当にありがたいことです。帰宅ラッシュの時間と重なってしまいましたので、渋滞の中を進むことになりましたが、これはこれでいい思い出です。熊本…大都会なんですね!
 

 市街に入って、ホテルの場所を探してのゴー・ストップや右左折なんて、一番骨の折れる厄介な場面ですが、そこも友枝さんの先導により、安心してホテル玄関までエスコートしてくださいました。
 

 本当に中身の濃いルートを、安心安全の思いの中で楽しむことができました。

 モトライドツアーズの皆さんの確かなエスコートのおかげです。

 心より感謝!

 本当にありがとうございました!

BMW MOTORRADコネクテッドアプリによる
本日の走行距離 237Km