手のかかる初心者ライダーとの ミラー見るばかりのツーリング二選 その① 女神湖とビーナスライン
「手のかかる…」とは誰の事あろうウチの長女です。バイクに乗ることを奨めも禁止もしませんでしたが、3年ほど前、突然「(普通二輪の)免許取ったー!」と言ってきました。私も家内も「は…??」というリアクションをするしかなく、いつ教習所に通っていたのかも知りませんでした。
長女が生まれた時から、自宅には切れ目なくバイクはありましたし、タンデムで乗せて走ったことも多いです。ワタシが家内を、兄が妹(長女)を乗せて2台4人でツーリングしたこともありますが、二輪車にはそんなに興味はなさそうだと思っていたのです。免許を取りたいと思っていたとは感じていませんでした。
普通自動車免許はあったので、ほとんど実技教習だけだったのでしょうが、普通免許はAT限定ですのでクラッチやギア操作についてもよくわかってんだかどうか怪しいものです。しかもドン臭いであろう(失礼)と思われるのですが、なんでも規定時間で卒検までクリアしたとのことで。大丈夫かО自動車学校…と思ってしまいました。
そんな娘のバイク選びをしたのが3年ほど前。最初はワタシがお世話になっているモトラッド長野さんへ、GSのタンデムで出かけました。G310GSがあり、普通二輪でも運転可なのでどうかなと思ったのです。娘が乗らん時は、自分も遊べるし…。
感触は悪くはなかったのですが、やはり少々シートが高く、重量もありました。そして、どうやらカウルのあるSS的なものにしたい様子。まあ、初心者女性ライダーでBMはあまりいないよなあ…ということで、ワタシの計略は実を結びませんでした。
後日、R男爵のお店に探しに行きました。そこには各社の様々なバイクがあります。いろいろと相談していて、何機種も引っ張り出して股がらせていただいたり、説明もしてくれたり…。ワタシだったら「めんどくせー客だな」なんて思ってしまいそうですが、実に丁寧に娘とワタシに対応していただきました。R男爵さんのお店からは、一度だけVF750Fの中古車両を購入したことがあるだけですが、丁寧な対応には信頼を寄せることができると思いました。
見せていただいたうちの一台が、KawasakiのNinja400でした。ライムグリーンの車両が大多数だと思うのですが、オレンジとブラックの車体色で珍しいなと思って見ていました。
ワタシもKawasaki党の時期があって、ZZ-R1100(C1)に20年近く乗っていたのです。乗り換えで1400GTRにするつもりが、不図立ち寄ったモトラッド長野さんで、勧められるままに試乗をして約一時間。その日にGSの購入契約をしていた…というのが12年前のことでした。それ以来、Ninjaについて関心もなかったこともあるのですが、Ninjaというからには400といえども並列4気筒エンジンなのかなあと思っていたのですが、このNinja並列二気筒なんですね。しかも、まったく尖ったようなところがなく、すごく優しいフィーリングのエンジンで拍子抜けでした。車体も大変に軽く(娘は重いと言っていますが)、初心者女子には扱いやすく、ツーリングには最適と思いました。もっと優しいルックスのツアラーに搭載してもぴったりだと思います。
もちろんそれだけでなく、後日整備したあと調子を見る乗ってみたのですが、高回転まで回りますし、回し切れば、軽快なハンドリングと相まって、エキサイティングな走りも可能です。拡張性のある懐深い一台かもしれませんね。
大変に長くなりましたが、そんな娘が選んだのがNinja400の2013年モデルでした。某高校の教員として自立して3年経過しているだけあり、四輪に続いて現金一括でお買い上げでした。ETC車載器だけ、ワタシからの納車祝いとしました。
さて、そんな長女ですが、週末に実家に戻るときしかNinjaに乗る機会もなく、なかなか走行距離は伸びません。一人ではとても出かけられる技量もなく、今のところ「父としか出かけられない」状態です。
そんな事情から、時々長女と、レッスンを兼ねたのんびりツーリングに出かけています。交通量の少ない道、路面状況がよく安心して走れる峠道を選び、技量の伸びを見ながら出かける場所やルートを選んできました。昨年の夏にようやくビーナスラインデビューをさせて、ある程度の峠道は心配ない走りにはなってきました。しかし、まだまだ細かい取り回しなどには不安が残る現状です。やはり、間隔をあけ過ぎずに乗らないと、技量は定着しないですよね。
そんなわけで、父は始終ミラーを見ながらになりますが、娘との直近2回のツーリングの様子を報告します。
8月16日(火)
自宅からビーナスラインへのアプローチとなる新和田トンネルへ。ミラー見ながら先導しますが、前走していたツーリンググループに追いつきパスする程度の走りは大丈夫そう。入り口手前を左に入っていけば旧和田トンネル経由ビーナスラインに合流しますが、まずは交通量の極めて少ないブランシュたかやまスキー場への道を練習がてら走ってから白樺湖へと向かうルートを選択。
無料化された新和田トンネルを抜け、旧料金所を越えたところで左折。ここからの道は走っている車はほぼ皆無。路面はよく、屈曲具合もいい練習になります。スキー場下を通り越し、大門峠へとつながる道と合流。ぐんぐん標高を上げていく道。峠手前は結構タイトな急坂となりいい経験になります。ミラーで確認。なかなか安定してきた! 峠の信号機のある交差点を左折して、賑やかな一角を通り越して立科方面へ。こちらも交通量は少な目。女神湖までの道も快走ロード。女神湖でひと休み。
帰りは白樺湖までは同ルートを引き返し、白樺湖からビーナスラインを霧ヶ峰経由和田峠へと走ることにします。ビーナスラインの快走ロードも調子よく走っている長女でした。霧ヶ峰の道の駅(霧の駅)にはたくさんのバイクが停まっていますがスルー。
和田峠から右に折れて岡谷へ向かう道は狭路で対向車注意ですが、安定して走行していました。
さて、国道との合流点。「止まれ」の標識に従い、しっかり止まって左右の安全確認をするところです。下りの右カーブの傾斜が残っているところの「止まれ」なんですね。私もちょっと嫌な予感はあったのです。私が止まってミラーを見ると…「オーっとっと!」 しばらくなかっのですが、娘がお見事な立ちゴケ! ミラーが折れ、クラッチレバーの先っぽが、道路に転がっています。
お徳用5本セットのレバー買っておく必要があるかな(そんなものあるのか?)
いつもながら、怪我等はなく何よりです。Ninjaに絆創膏貼ろうね!