GS1250ADV SUGURU’s DIARY

還暦超のアルピニスト・バイク乗りの極めて平凡な日常

立山 天狗平山荘滞在と室堂周辺散策   天狗平山岳リゾート(笑)での寛ぎ旅       その④ 弥陀ヶ原方面へのトレラン

展望台からの眺めです。

 かなりの強い風が吹きつける展望台を後にして、来た道を室堂へと戻ります。しばらく歩いていると、ひとりの20代半ばくらいの男性登山者が近づいてきて、こう尋ねてきました。
雄山神社への道はどっちですか?」
「は…??。」
 おそらく室堂から一の越へと向かうつもりだったのでしょうが、なぜにこちらの道に誤ってしまったのでしょうか。室堂周辺はかなりわかりやすい案内表示がありますし、室堂からだとまっすぐ行けば一の越です。何故にわざわざ右折して(しかも明瞭)こちらの道へと入り込んだか…? 丁寧に場所を説明して差し上げました。
◇室堂周辺
 https://www.alpen-route.com/area/murodo.php

 家内に付き合って、少し前をゆっくりゆっくり歩いている時です。3メートルほど前に、よく見なければ周囲の景色に溶け込んでしまう渋い色合いの鳥が歩いています。
 「おお、久しぶりだね!」 のんびりと私の前を歩く雷鳥さんでした。
 少し間隔をあけて周りにも視線をめぐらすと、左手の岩とハイマツの斜面から3羽の雷鳥さんが姿を現しました。大きさが明らかに違うので、親子の雷鳥さん一家でしょう。なんだか何も警戒しないでのんびり歩いているように見えます。近くに寄って写真を撮っても逃げも隠れもしません。
 私たちの後ろから女性二人の登山者がやってきました。手で合図して「雷鳥がいますよ」と伝えたところ、大変に喜んで写真を撮影していました。ひとの気配の濃い室堂からそんなに離れていないところで雷鳥さんに会えるとはラッキーでした。

 室堂のホテル立山のレストランで昼食を取り、再び歩いて天狗平山荘へと向かいます。台風の影響もなく、穏やかな空の下の気持ちよい山歩きでした。家内の膝の具合もそれなりだったようで安心しました。
◇ホテル立山
https://h-tateyama.alpen-route.co.jp/

 さて、山荘帰着後、ちょっと歩き足りない自分は、不要な荷物を置いて、トレランのいで立ちで弥陀ヶ原方面まで一巡りすることにしました。夕食まではまだ4時間ほどありますので、それなりに楽しむ時間はありそうです。時間に遅れると賢ちゃんに

「もう終了おおぉぉぉ!」

と言われるかもしれません。

【注】一般の皆さんにそんなことは言いませんよ。
 

 台風による影響は顕著には感じられませんが、高層の雲の様子や風向き等から接近していることを読み取ることができます。高原バス停留所標識は転倒防止のために、あらかじめ寝かせておく等の措置が取られていました。そんな中、ひとり出かけていきました。
天狗平山荘から美女平までの道は、40年以上前ですが一度歩いて下ったことがあります。その時は美松坂から弥陀ヶ原へ出ましたが、今回は一の谷経由のコースを回って弥陀ヶ原往復としました。
◇天狗平から一の谷経由弥陀ヶ原
https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=3428

 湿原等の環境保全のために、ずっと木道が設けられています。緩やかに下る木道を適度なペースで走っていくことは本当に爽快です。周囲にまったく人の気配のない中、餓鬼の田んぼが点在する広大な草原をひとり走る爽快感! ただ、調子に乗って木道で転倒しないようにしないといけませんね。

広大な草原に伸びる一本の木道。
爽快なトレランコースです。

ほかに誰もいないのにマスク必要なかったよなあ…
と後で思いました。

しばらくは緩やかな草原の道。
餓鬼の田んぼが点在している高層湿原です。

こちらが「餓鬼の田圃」と呼ばれる「池塘」です。

 草原の道を気持ちよく走れるところを過ぎると、段々に周囲が背の高い木々になってきます。緩やかだった傾斜の道が途切れ、急激に高度を下げていくところにぶつかります。「獅子が鼻」と呼ばれる一角です。ここからは岩場(鎖の設置あり)を下り「一の谷」を越えていきます。こちら方面にもあまり来る機会がなかったのですが、なかなかに興味深い地形であることを改めて思います。この一の谷ですが、天狗平山荘作成のPVでは沢登りをしているシーンがありました。賢ちゃんに聞くと、初心者向きの(経験者同伴で)沢登りが楽しめるとのことでした。天狗平山荘に1週間くらい滞在できる日が来たらやってみますかね。

この前後だけ少々鬱蒼とした樹林帯になります。

 沢を越して、今度は急激に高度を上げていきます。標高差は大したことありません。やがて弥陀ヶ原の一角に飛び出します。樹林を抜けて再び草原の中を進みます。

一の谷を越えて再び弥陀ヶ原の大地に飛び出すと、
木道が設置された道となります。

 左手に弥陀ヶ原ホテルが見えてきました。ここまで誰一人出会いませんでしたが、弥陀ヶ原ホテルの散策路には観光客の姿がありました。高原バス道路に出ました。ここからは美松坂の登りですね。
◇弥陀ヶ原ホテル
https://midagahara.alpen-route.co.jp/

 いよいよ風が、時々強く吹きつけるようになってきました。今夜あたりはちょっと荒れるかな。天狗平山荘で賢ちゃんとおバカな話をしているうちに台風も通り過ぎるでしょう。
 急いで山荘に戻りましょう。 
 夕食には間に合いました!