横断歩道での歩行者保護
横断歩道での歩行者保護
長野県が誇れることのひとつに、横断歩道を渡ろうとする歩行者があるときの停止率が、ダントツで全国1位を長年維持していることがあります。
これは県内にお越しの皆さんも実感できると思います。
私も昼休みに合庁付近を散歩するのですが、横断歩道に向かって立つと、こんな親父が立っていても、ほぼ1,2台のうちには確実に停車してくれます。
長野県では(もちろん全国どこでもですが)信号のある横断歩道では、当然に「青」になるまで待たなければなりませんが、信号のない横断歩道の方が、待つことなくすぐに渡ることができるくらいです。
なぜ、このような現実があるのでしょうか。
これは間違いなく、長年の小中学校で行われてきた交通安全教育の成果です。
県外から来た皆さんが驚くことのひとつに、子どもたちが横断歩道を渡るとき、停車してくれた車の運転手さんに向かって会釈なりお辞儀をしている姿があります。時々全国的な報道でも取り上げられることがありますね。
歩行者優先は道路交通法で定められたことであり、「停車が当然でお礼など必要ない」という解釈も成り立ちます。しかし、そうした捉えでなく、「素直な感謝の気持ちを伝え合うことの喜びを分かち合う」という解釈だって成り立ちます。
信州の子どもたちが大切に育んできたことは、そうした心の交流です。
学童時、横断歩道で停まってくれたことへの嬉しさや運転手さんへの感謝の気持ちを育ててきた子どもたちは、やがて成長して自分が運転免許を取得した時、横断歩道では停車する運転手になるであろうことは想像に難くありません。
これが長野県がダントツ1位であることの理由でしょう。一朝一夕にできることでも、取締り強化したからといってできることではないでしょう。これからも、他県の追随を許さないくらい、歩行者保護の意識を持った、マナーのよい信州ドライバー、ライダーを目指していきたいと思います。