誰も ひとりじゃないんだよ・・ ①
誰も ひとりじゃないんだよ・・ ①
直江津への思い
そうした頃とは駅前の様子もずいぶんと変わりました。かつては港町の駅であるのに山小屋風と言われていた駅舎も変わりました。駅前にあった明治大正時代の由緒ある風情の「いかや旅館」は、近代的な「ホテル・センチュリー・イカヤ」と変貌を遂げました。しかし、雁木作りの街並み、かつて立ち寄り疲れた体を癒して飲食したお店のいくつかは健在です。少し歩を進めると、時が止まったかのように変わらない風情も健在です。例えばその一軒…「鳥まん」さんでの食事が懐かしさを引き立ててくれるのです。時々、無性に行きたくなってしまうのです。
日本海の景観も好きです。富山方面に走って親不知子不知の険しい海岸線に古の旅人の苦労に思いを馳せるのもいいし、新潟方面へと向かい佐渡を左手遠方に穏やかな景観を楽しみ海産物を仕入れてくることも素敵です。もう少し足を伸ばすと、良寛様の住まわれた出雲崎の海…。味わい深い素朴さを感じる場所だと感じています。海なし県に暮らす信州人は、海水浴シーズンになると「信州の海」なんてことを言います。それだけ憧れているということなのですが、これってなんだか新潟県の方に失礼な気もするんですよね。
さらには、佐渡航路のフェリーの起点です。今はなくなってしまいましたが、かつて北海道・室蘭に行くフェリー航路(東日本海フェリー…倒産してしまいました)がありました。中年以上の信越地方ライダーの方々はご利用になったのではないでしょうか。北海道に行くには便利な航路でした。今は新潟から小樽の航路ですね。直近では4年前の夏に利用しました。新日本海フェリーには55(gogo)割(55歳以上の早期予約)というのがあるのですが、これはビックリするくらいの割引率でした。そんなわけで、その折には特等個室を利用しました。素敵でした!
このように、直江津への旅というのは、私にとって様々なことを想起させてくれる機会でもあるのです。